マツエクをする施術者をアイリストと呼ぶようになったのは割と最近な気がしますが、マツエクやまつげパーマなど目元の施術に特化した技術を持つ人のことをアイリストと言います。今は一つの職業として確立してきましたね。マツエクは女性を自然に美しくしてくれ、昨今のファッション性と鑑みても偽まつげ感満載のつけまつげよりもニーズが高まっているのは見て取れます。これからも技術の発達や革命的なまつげのメイク美容法などの進化が期待できる業界でもあります。
アイリストになるには
アイリストになるには、まず美容師免許が必要です。美容師免許は国家資格で、美容専門学校に通う必要があります。2年から3年で卒業し試験を受けることができます。ただし、この美容学校で学ぶことは美容についての全般的な知識であり、美容師免許を取得するので、ヘアカットやヘアカラーなどの技術も習得しなければなりません。アイリストになりたいからといって、そこを素通りすることはできないのです。
美容師免許を取得後に、マツエクなどのまつげや目元に関する専門知識や技術の認定として、民間資格を取得が推奨されています。2007年に設立されたアイデザイナー技能検定試験が一番古く、資格の認知度も高いので民間資格といえどもアイリストとして認められたことになると思います。
美容に携わる仕事として
そもそもなぜアイリストに美容師免許が必要なのかというと、昔はそうではありませんでした。割と誰でもやれるお仕事で、ネイリストと同じような感覚だったのですが、目元は繊細で、目という体の器官も生きていく上でとても大切です。その大切な部分を、無資格のアイリストが責任を取れないような重大な事件事故が多発してしまったことで、施術は無資格者ではできないことになりました。
美容師免許の取得の必要性
目元のお洒落も美容の一部であり、美容全般に関して基礎的な知識と技術を学んできているという実績から、美容師免許が必須となりました。それまでは、無資格のアイリストによる施術が多くあったことでマツエクのトラブルは多く、また重大なものも多くありました。消費者センターに問い合わせも多くあり、ニュースでも大きく取り上げられたりしたので、いまだにマツエクは怖いという印象の方も多いかもしれません。そのことを踏まえて、マツエクの施術は資格保持者のみということになりました。そこからは、トラブルの発生率も劇的に下がり、マツエクの安全性は増しています。
さらに最近は民間資格の取得も当たり前となっており、そのための講習などもきちんと行われていることから、美容師免許だけでなく、アイリストとしての資格があるということは一定の技術と安全性の証になっています。
アイリストの働き方
美容師免許に合格するととりあえず美容院やビューティーサロンで就職することになると思いますが、アイリストを目指して美容師免許をとった場合、美容師免許取得後、民間のアイリスト認定講習を受ける方が早いかもしれません。もちろん美容師というお仕事をしながらも受けられるので、見聞を広げる意味でも美容師をしながら講習を受けてもいいと思いますが、美容師もとても忙しいお仕事なので理解のあるサロンでなければ難しいかもしれません。
逆に、従業員全員でアイリストの資格も取得するサロンもあるので、働く場所を探す時にどんな方針なのかはとても重要です。アイリスト資格の取得後はサロンに従事する場合もありますし、独立開業する場合もあると思います。
主な仕事
アイリストの仕事は、マツエクやまつげパーマ、まつ育の推進指導、まつげケアなど、目周りに関することならなんでも、といってもいいでしょう。また、マツエクの業界も日々進化し続けているので、定期的に技術更新の講習も必要になると思います。
また、アイリストのお仕事の広げ方は無限大です。人気アイリストとなれば、まつげの育毛剤のプロデュースなどに発展してもいいでしょうし、子育てステージに至っても、時間でサロンを借りて施術することも可能です。独立開業する場合は、施術のみではなく経営や広報などの仕事も必要になってきますし、顧客がつくまでは大変かもしれません。
アイリストは手に職
ですが、国家資格も取得していて、技術も確かであれば、自ずとお客様はついてくれます。美容師同様に、誰でもやれる仕事ではない上に全国どこでもサロンはあるので開業にしろ、従事するにしろ仕事がないということはないでしょう。競争率も高い業界なので常に技術の更新は必要ではありますが、ステージの変わりやすい女性のお仕事としては人気の高い職業となっています。
座り続けるのは体に毒
美容師はずっと立ちっぱなしで薬剤かぶれが酷かったりすることでアイリストに転向する、ということも多くあります。美容師よりアイリストの方が楽かといえばそうでもありません。アイリストは前屈みでずっと座り続けて集中し続ける仕事です。いい姿勢で行うことがなかなか難しく、スピードを求められるので、体を壊しやすい職業でもあります。腰痛は出ますし、肩こりも慢性的になると思います。その点は美容師と変わりありません。細かい作業なので目も酷使してしまうので疲れも相当なものだと思います。そうなると、どちらが楽か、というよりは美容師とアイリストのどちらが向いているかということになるでしょう。
アイリストは2000年以降に発達してきた産業から生まれた職業です。新しい職業ゆえのリスクを乗り越えて有資格者のお仕事になりました。目元周りの美しさを追求し、これからもまだ発展すると思います。